今日も一人でお昼ごはん

コミュ障・人見知りで友達のいないぼっちおばさん専業主婦のひとりごとです。

すぐ死ぬんだから(ネタバレなし)

 

こんにちは。

 

内館牧子さんの小説、「すぐ死ぬんだから」、ベストセラーになっていますね。

タイトルがなんとも刺激的で思わず手に取ってみたくなります。

この本は勤め先の会長に貸してもらいました。とにかく面白いから読んでみて、ってことで。

 

面白かったです。いろんな意味で痛快でした。

主人公の女性は78歳の後期高齢者です。

彼女は以前、ブティックの店員に実年齢より上に見られて以来、お洒落に目覚め、年を取ってもセンス良く、美しく外見を整えることが最重要事項となりました。「人間、見た目が全て」です。 

そのお洒落さは、シニア向け雑誌の読者モデルに選ばれるほど。

 

彼女は年を取ったことを理由に楽な格好(要するにババ臭くジジ臭い格好・本の表紙に描かれているような格好です)をする人たちを、心の中で辛辣に批判します。

私は絶対あんな風にはならないわ!と。

 

そんなたいそう気の強い彼女なので、夫の服装から終活まで様々に指図します。夫は彼女とは正反対の折り紙が趣味の穏やかで優しい人なので、彼女に一切逆らわず、うちの女房はセンスが良い、美しいと褒めたたえていました。

 

子どもや孫たちも近くに住んでいて、経済的な苦労も家族間のいざこざもなく、かなり恵まれた高齢者に見えます。

が、そんな生活を一変させる大事件が起こります。

ここからは怒濤の展開で、最後まで一気に読んでしまいました。ネタバレになるので書きませんが。

 

でも、この事件は彼女の身から出た錆と言えなくもないと私は思います。

自信過剰で周囲をその毒舌でぶった切る様子は、痛快ではありますがちょっと引く部分もあります。

私は苦手なタイプ(^^;)。もし私が彼女の嫁だったら陰でボロカスに言われそうだもの。

 

読者モデルに選ばれて、有頂天になって調子に乗っていたところをどん底に叩きつけられる展開です。 

 

でもそこから四苦八苦しながらも立ち上がるところはあっぱれだと思いました。

あんな状況になったら立ち上がれなくなる人もいるでしょうから。

 

内館牧子さんだけあって、このお話はドラマにうってつけです。

NHKあたりで、単発のスペシャルドラマとかでやってほしいな。

もう配役もあの人がいいこの人がいいとかいろいろ浮かんでくる感じです。

 

年を取っても美しく、という彼女の主張はもっともですが、だからといっていちいち他人の服装にケチをつけるのは大きなお世話かも。私はぶっちゃけ何を着ようとどんな格好をしようとそれは個人の勝手だと思っています。

年を取ればお洒落したくてもできないという事情もいろいろ出てくるでしょう。

 

それより私が気になったのは、彼女が全く運動をしていないことです。

年を取ったら外見より中身(頭の中じゃなくて)、体そのもの、もっと言えば筋肉がなにより大事だと思うのですが、そういうことはほとんど考えていないようなので、心配になりました。

特に悪いところもなく元気なら、ちょっと体を鍛えてみれば?なんてそれこそ大きなお世話ですね。

 

すぐ死ぬんだから

すぐ死ぬんだから

 

 

 

読んでいただいてありがとうございました。

 

 

 
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