「ごっこ」
こんにちは。
千原ジュニアさん主演の映画、「ごっこ」を観ました。
この作品は2016年には出来上がっていたのですが、出演者の1人のあるスキャンダルの影響で大手のスポンサーが降りてしまい、プロデューサーも退任して危うくお蔵入りになるところを、新たにプロデューサーを引き受けた芳賀正光さんの尽力でなんとか公開が決まりました。
しかも原作者の小路氏の突然の死にも見舞われて、公開日は彼の命日である10月20日になりました。
とにかく驚いたのが千原ジュニアさんの演技力です。
闇をかかえた引きこもりの役ということで、彼に白羽の矢が当たったようですが。
子役の女の子も上手くて、脇を優香さんや石橋蓮司さんが固めていて、豪華な顔ぶれです。
ストーリーは「万引き家族」とちょっと似ていると思いました。
主人公の千原ジュニアは中年の引きこもりニートです。閉め切った暗い部屋の中でフィギュアを作っています。
その彼が、ひょんな事から5歳の女の子と疑似親子になり、もう一度人生をやり直す決心をします。
しかしその女の子が抱えていたある驚くべき事情によって物語は予想外の展開になります。
「万引き家族」と同じく、今の日本の暗部をえぐり出すような内容ですが、もっとストレートで、ラストは少し救われるものでした。
血は繋がっていないけれど、親子になろうとした、ならざるを得なかった二人の切なさに、何度も胸が熱くなりました。
お蔵入りにならなくて本当に良かった。
ストーリーも、演技も、何か賞をもらってもいいのでは?と思うくらいの映画です。
1月7日までは横浜シネマリンで公開していますが、それ以降に継続的な公開があるのかどうか、ちょっとわからないです。
多くの人に観ていただきたいと思って、宣伝みたいな記事になってしまいましたが、お時間があればぜひ。