こんにちは。
連休中、ジムがお休みの2日間、映画を観に行きました。
そのひとつがミニシアター系でしか観られない「月夜釜合戦」という映画です。
この映画の舞台は大阪の西成区にある、釜ヶ崎という日雇い労働者の街です。
大阪の釜ヶ崎(あいりん地区)、東京の山谷、横浜の寿町は、日本を代表する日雇い労働者の町として知られていますよね。知らない人、います?
釜ヶ崎にはセンターと呼ばれている、この町にいる人達にとってとても大切な場所があります。
そこでは仕事を斡旋したり、お金がなくてドヤに泊まれなかった人達が野宿できる場所を提供したり、格安で利用できるシャワー室があったり、食堂や囲碁の部屋まであります。
日雇い労働者というのはたいてい故郷を捨ててやって来ている人達なので、親類縁者とは切れていることが多く、孤独です。そんな彼らが友達や知り合いを作って会いに来る場所でもあります。
このセンターは、今はありません。行政が、西成のイメージを変えるために建て替えをすることになったのです。
といえば聞こえはいいですが、その裏にはこの都心の交通の便も良い地域を格安で手に入れることができるのですから、お金が絡んできます。お金があるところには魑魅魍魎が集まってきますから、ヤクザも警察も行政の偉い人達もこのお金に群がっています。
しわ寄せは一番弱い所に来ますから、この再開発事業が終わったとき、日雇い労働者の人達が集うことが出来る場所はなくなっているかもしれません。
いろんな物からこぼれ落ちてしまった人達の最後の砦といえる場所を取り上げて、何かいいことがあるのかな。
歯の無いおじさんたちと立ちんぼをしている女性たちの存在を、無かったことはできないですよね。
映画自体は深刻なエピソードもありますが、喜劇なのでけっこう笑えます。結末もスッキリできるので、鑑賞後に暗くなるような作品ではありません。
もしどこかのミニシアターでやっていたら、観てみてください。お勧めします。
読んでいただいてありがとうございました。