今日も一人でお昼ごはん

コミュ障・人見知りで友達のいないぼっちおばさん専業主婦のひとりごとです。

1人目はラマーズ法で、2人目は無痛分娩で産んだ私

 

私は出産方法にあまりこだわりはなかった。

 

1人目をラマーズ法で産んだのは、その頃海外(アメリカ)に住んでいて、日本人の妊婦さんの知り合いを作りたかったから。

日本人相手にラマーズ法を教える講習会を主催している方がいて、そこに参加すればとりあえず日本人の妊婦さんと知り合いになれると思ったのだ。

もちろん会には真面目に参加して、呼吸法も練習した。

でもとくに自然分娩にこだわっていたわけではない。

 

アメリカでは出産には麻酔を使うのが普通で、自然分娩を目指すのはいわゆる意識の高い妊婦さんたちだ。

そういう人たちは病院ではなく助産師さんの所で産む。

 

私はごく普通の病院で、ラマーズ法で産むことにした。

でも、痛みに苦しむ私を見て(私はそんなに苦しんだ覚えはないのだが)、担当の産婦人科医の先生が「なぜ麻酔を使わないのですか、こんなに辛そうなのに」と少し気色ばんで夫に迫っていたのは覚えている。

それほど、麻酔なしの出産は珍しいのだ。

 

お産はわりと軽くて、入院して3時間半で息子は無事に生まれた。

なので、麻酔は使わなかったものの、ラマーズ法のおかげなのか、それほどすごい痛みは感じずに済んだ。

 

ラマーズ法って、今はもうごく一般的な呼吸法になっているのかもしれないけれど、本当によくできていると思う。

 

で、2人目のときはなぜ同じラマーズ法にしなかったのかというと、

理由① 1人目から3年も経っていて、ラマーズ法をすっかり忘れてしまっていた。のど元過ぎればなんとやらで、1人目の出産後はその育児で毎日必死で、ラマーズ法なんてどこかへ吹っ飛んでしまったのだ。

理由② 1人目の時は実母に1カ月手伝いに来てもらったが、3年経ってまた来てもらうのは申し訳なく、それで2人目はそういうヘルプなしで何とか頑張ろうと思った。出産よりもっと大変な育児のために体力を出来る限り温存したかった。それで、体力の消耗が少なそうな無痛分娩を選んだ。

 

しかし、実際には無痛ではない。

「無痛分娩」という言い方がなあ…(ー ー;)

 

私の記憶では、痛みがかなりキツくなってきたところでようやく産科の先生がやってきて、「そろそろ麻酔をしますか?」と聞いてきた。

「お、お願いします~」と私が答えると、インド系の顔をした麻酔医がこれまたゆったりとやって来た。

 

無痛分娩では、硬膜外麻酔(エピデューラル)というのを、腰のあたりに注入する。

実は、2人目のときは、この麻酔の注入の時間が一番辛かった。

陣痛がもう1,2分間隔で来ていて「う~~~~~」と悶えているところでベッドの上に座らされ、麻酔医が至極冷静に「お名前は?」とか「体重は?」とか聞いてくる。

こっちは痛くてそんな質問に答えられる状況ではないが、もう必死で私の体重ってポンドでいくつだったっけ?とか考えながら答えた。

 

私の必死の形相に黒人の大きな看護婦さんが、「落ち着いて、息を吐いて」とアドバイスしてくれた。これが効果てきめんで、麻酔の注射の痛さも陣痛の痛さも一瞬なくなった(ように感じた)

 

「あ、そうだった、この呼吸がラマーズ法だった!やっぱりラマーズ法は効果あるなあ」と変なところで感動しつつ、再び分娩台に寝ると、あら不思議、あの痛みがす~っと引いていく。

でも痛みがなくなるわけではなく、3分の1くらいに軽減されるという感じ。

いきむ感覚もわかるので、来たな来たなと思うと先生が「はい、いきんで~」と教えてくれて、それから間もなく娘が生まれた。

 

入院してから4時間。こちらも軽いお産だった。

 

アメリカでは、出産したら1泊で病院を追い出される。

日本のように、1週間近く、美味しいお食事を食べながらの母乳ケアを受けながらの、といった優しい扱いは、ない。

 

しかも帰宅したら3歳の息子と生まれたての娘の世話をほぼ一人でこなさないといけない。無痛分娩は本当にありがたいものだった。

 

とは言っても、私の経験では、無痛分娩は出産の一番キツい時間の辛さを軽減するくらいのもので、陣痛を全く感じずに赤ちゃんがするりと出てくるようなシロモノではない。

私の場合は麻酔の管を固定するためのテープに肌がかぶれて、その後2週間ほど、テープ跡が腫れ上がってしまって大変だった。

 

その他もろもろの産後の大変さは自然であろうと無痛であろうと同じだ。

 

なにやら最近、自然分娩が一番良い、痛みに耐える方が偉い、みたいな風潮があるようだけど、んなこたあない。どんな方法で産もうと、出産は命がけの大変な作業なのです。

 

私はつわりはひどかったけれどお産が軽いようなのでもう一人産んでもいいかなと、ある時母に話したら、そんな簡単に考えるなと怒られた。母の知り合いに、3人目の出産で体調を崩してしまった人がいたらしく、出産は何が起こるかわからないんだから、と。

たしかに、母の言うことはもっともだと思い、3人目はやめた。年齢も40に近くなってたし。

大病はしないけれど丈夫でもない私の体を心配して言ってくれたのだと、今も感謝している。

 

読んでいただいてありがとうございました。 

 

 

 

 

 


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