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今日も一人でお昼ごはん

コミュ障・人見知りで友達のいないぼっちおばさん専業主婦のひとりごとです。

発達障害者の物語?

こんにちは。

かなり久々の更新になります。

娘の受験でなかなか余裕がなくて自分のブログはおろそかになっておりますが、他の方のブログは読ませていただいて星など付けさせていただいて楽しんでおります(^^)

受験が終わるまで不要不急の外出は控えているので、買い物に出る以外は家でちんまり過ごしていることが多いです。

昨日、新聞の書評欄で見つけた本で、電子版は出てないだろうと思ったら意外にもあったのですぐに購入してあっという間に読んでしまいました。

 

今村夏子さんの書かれた『こちらあみ子』という小説です。

私は知らなかったのですが、ピースの又吉さんが推していて、太宰治賞と三島由紀夫賞をダブル受賞している作品なので本好きな方には有名な本なのでしょうね。

 

ちょっとネタバレになります。

あみ子さんは何らかの障害があるらしく、人の気持ちや感情をうまく読み取ることができません。記憶力にも問題があるので、学習にもうまく取り組めず、学校ではいじめられ、とてもつらい状況にあります。

ですが本人はそういう自分の状況もわかっていないので、いたってのほほんと日々を過ごしているように見えます。

でも何かの拍子に自分の行動が何か変だったことを把握する瞬間があり、その時だけは彼女も辛さを味わってはいるようです。でもまたすぐにそれも忘れてしまいます。

 

そういうあみ子さんを支えている家族は、皮肉にも彼女の悪気のない行動で破壊され、バラバラになってしまいます。

私は特に彼女のお父さんに気持ちが寄り添い気味で、最終的には自分の手に負えなくなって娘をおばあさんに託して去ってしまうのですが、ひどいと感じつつも私ももし自分の子がこんなだったら逃げてしまいたくなるだろうなと思いました。

物語の趣旨とは外れますが、第三者(専門家)に入ってもらうのは重要だと思いましたね。家族は近すぎてうまく処理できなくなってしまうのかも。

 

とても重い話なのですが、それがあみ子さん本人の立場で書かれているので、物語全体の雰囲気は素朴でほわっとしていて読みやすく、そのギャップがより一層この小説の悲惨さを際立たせているようで、読後感はけっして明るくはありません。やりきれない悲しさが胸にずしんときます。

 

私はどうだろうと考えずにはいられませんでした。親の立場ではなく、自分の中にもあみ子さんの要素がけっこうあるんじゃないかと思って。

 

ただ一つ救われたのは、あみ子さんを特別視せずに普通に接していた坊主頭の同級生がいたことです。

あみ子さんのような子がクラスにいたら、おそらく大部分の人はいじめるか、かかわりにならないように行動すると思うのですが、そうではない、器の大きな人もいたのです。

彼はあみ子さんを嫌いもせず、同情もせず、特に優しくもなく(相手があみ子さんだとものすごく優しい子に見えるけれど)ごく普通に、対等に接しているのが素晴らしく、感動しました。

あんな風に振る舞える人間って、世の中にどのくらいの割合でいるのかしら。

 

この本にはもう一つ、『ピクニック』という短編も収められています。

こちらも、おそらく精神を病んでいるかと思われる女性の話で、でも周囲の接し方があみ子さんのケースとは逆で、私はかなり違和感を持ちました。なにか、おとぎ話を読んでいるような気分でした。

 

ここまでネタバレしてなんですが、良かったら読んでみてくださいね。

 

読んでいただいてありがとうございました。

 


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